大きく2種類存在するオーダースーツの採寸方法

オーダースーツの製作において、採寸は依頼者の身体に合うスーツに仕上げるための最も重要な作業です。オーダースーツの採寸は生地やボタンの模様、裏地など、スーツに使用する素材をひと通り決定した後に行われるのが一般的です。オーダースーツの採寸方法には大きく分けて、長寸式測定法と短寸式測定法の2種類があります。長寸式測定法はロングメジャー方式とも言われており、スーツに限らず様々な種類の衣服の製作時に測定方法として用いられています。

この方法では、15箇所程度の寸法を測定した後、所定の計算方法をつかって算出された数値と比較して誤差を調整します。主な測定箇所は、上着部分は胸囲、オーバーバスト、ウエスト、肩幅、袖丈で、ズボンについては、総丈、股下、ヒップ、膝幅、裾幅、ワイシャツについては首周り、ウエスト、肩幅、裄丈で、この他にも身体の総丈と手首の周囲長も測定します。袖丈や裄丈など、左右がある部分については別々に測定します。人間の身体は左右で手足の長さや大きさが違うなど、必ずしも左右対称であるとは限らないからです。

一方、短寸式測定法はショートメジャー方式とも言われていますが、測定箇所は長寸式測定法より多く、30箇所以上の部位を測定します。全ての箇所の採寸を終えるまでには時間がかかりますが、測定部位が多くなることでオーダースーツを注文しにきた客の体型の特徴をより細かく捉えることができ、製作時に型紙に反映させることができます。

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